日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

早朝の新幹線に乗った話

急用ができ、五日ばかり実家に帰ることになった。
吾輩は今、行きの新幹線の中にいる。


始発のチケットをとったため、
久しぶりに夜明け前の外の雰囲気を味わい
(うわぁ‥夜じゃん。久しぶりだわぁ、、、こんな夜。この時間帯のラジオが一番面白いんだよなぁ‥)
とか、人並みに"面白みのない大人がする昔話"を自分にしてみる。


しんとしずまりかえっていて、
怖いのにワクワクするような‥ミステリアスな雰囲気。
十何年前はこんな時間帯でも、
ゲラゲラ笑いながら渋谷や新宿の街をほっつき歩いていたっていうのに。
今や空に浮かんだオリオン座にみとれてしまうほど、
"真夜中"になじみがなくなってしまった。


毎朝五時に起きる吾輩は、
毎夜二十三時には気絶するように寝入ってしまう。
朝型人間のため、
ここ十年は夜更かしなぞしたためしがない。
まぁ、
夜更かしする理由もなければ、
その体力もなく‥
たとえ
「今日は夜更かしすっぞー!」
と意気込んでも、
その意気込みはむなしく、
眠りこけてしまう。


夫曰く、
時々吾輩はしゃべりながら寝ているらしい。
入眠寸前の吾輩はいつも通りの声色で、
"きちんと支離滅裂なこと"を言うそうだ。
当人に記憶がないため、
その時はすでに寝ている‥つまり、しゃべりながら寝ているのであろう。
嘘ではないから、よけい不思議である。
不謹慎かもしれないが‥
世の中にはしゃべりながら死ぬ人もいるのだろうか‥?
吾輩は最近、
寝るのと死ぬのは似ているのではないか‥
ということを考えている。
そしてこんなことを考えている不謹慎極まりない人間はろくな死に方をしないものである。


そんな夜明け前の東京駅の新幹線乗り場には、
昼間同様のアナウンスが響きわたり、
人がまばらなことだけが昼間とは違っていた。
それに混じって鳴り響く発車ベルに、
なんとなく"旅のはじまり"を感じ、
(あー、、、早く韓国行きてぇー、、、)
と思った。


今回は用事があって帰省するため"旅行"とは違うが。
"旅行"同様に、
読めていない本を読み、
明日何をしなきゃいけないとか考えなくて済むこの今という"束の間"が、
穏やかで
安らかで
贅沢でたまらない。

("しかし"だ‥)
吾輩はここのところ会社で済ます朝食は、
おにぎりひとつと決めていて、
それが量としてちょうどいいと感じているのだが‥
旅行とかんちがいしたのか、
なぜだか今日はふたつものおにぎりを持参してしまった。
始発の新幹線で駅弁屋が開いているかがわからず、(※調べなさいよ)
電車の乗り換えも上手くいくかが不安で、
あらかじめ前の日の夜ににぎっておいたのである。
旅行だとなぜだか無性に飲み食いしたくなるし‥
現に今、
吾輩のふたつ先の席を占領している十五名ほどのツアー客のおじさんおばさんたちは、
アサヒスーパードライと味ごのみを配りあっている。
そんなんを横目にふたつものおにぎりをかじっていたら、
食べた後に
(うぉッふ、、、食べ過ぎたわい、、、)
と"正しい誤算"をしてしまったことに気づいた。


三十年後。
吾輩は始発の新幹線でビールとつまみに興じたいっていうのに‥
やれやれ。
こんなん量にまいっちまうとは。
修行が足らんわい。

 

 


※次回は12/3に上げます