日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

"その日暮らし体験"の話

まだ梅雨が明けていないというのに、渋谷駅には2024年1月のブルーノ・マーズ来日公演の広告が貼られている。
半年先のことを、
今から決めなければならないことに
(ヤレヤレ‥)
と疲れていては、
おそらく1年以上も前から来日公演の計画を立てていたブルーノ・マーズに失礼である。
人生しかり、
何事も"計画"が大事とはいえ。
それと同じくらい、
"今していること"も大事なわけで。
つまり、
公演の半年前となる今、
チケットを取らなければ、
未来の大事な一コマを見逃すのである。
もちろん、
ブルーノ・マーズの公演を大事な一コマとするかは、
自分次第である。


吾輩の大好きな曲、
大貫妙子女史の"都会"に
「その日暮らしは止めて
家へ帰ろう 一緒に」
という歌詞がある。
"女心"を歌ったものかは定かではないが。
女はしばしば、
その日暮らしを嫌い、
その日暮らしを阻止しようとする。
女の吾輩がそうだから言わせてもらうが、
それなら、何故‥
(女はその日暮らしをしないのだ?)
まぁ、その日暮らしをしている女性もいるにはいるが、
男性の比ではない。(おそらく)
女で既婚者の吾輩は、
少なくとも明日を考えずに今日を生きてはいない。
今日を楽に過ごすため、
明日のやることを優先させるため、
昨日はたまった洗濯物を洗い、
賞味期限のせまったキムチを食べた。
こんなことが身に染みついているから、
"夢"がないのかもしれない。


だから吾輩は思うのだ‥
別に対象を女性に限る必要はないが、
"その日暮らし体験"
という、
小休止を目的とした、
旅行ではない、
湯治のようなプランを売りだすのはどうか‥?と。


コンセプトは"その日暮らし"なわけだから、
用意するものは何もない。
体験する者の体さえあればいいのである。


着替えや洗面道具を用意する必要もない。
なぜならば、
"その日暮らし"に"準備"や"用意"は不用というか‥
"無縁"である。


旅行に行く時は、
決まって小さなボトルにシャンプーを詰め替える。
小バサミや宿泊日数分のコンタクトレンズに、
いくつかの常備薬。
普段持ち歩かない(持ち歩いている人もいるとは思うが)たぐいの小物や、
余分な量の生活必需品をきっちり用意するのである。
そしてそれらは高い確率で役にたつ。


"その日暮らし"には、

"知識"であっても役にたたない。
その日を暮らすことがゴールなのだから、
着ている服がやぶけても、
数時間気にしなければいいのである。
(あー‥やぶけたわー‥ま、いっか!明日は明日の風が吹いて、明日は明日の服が用意されるんだから)
‥というように、
"その日暮らし体験"では、
毎日新しい服、下着、靴‥靴は別に新しくする必要はなさそうだが、
まあ、普段の生活で毎日変えるものは、
みな用意される。


だからといって、
"我慢"がテーマになってはいけないところも重要である。
"その日暮らし"は我慢してその日を過ごすことではない。

好んでそのライフスタイルを選び、
それによって起こりうる全てを
(自分のケツは自分で拭きます!)
と覚悟をきめて生きることこそが"その日暮らし"である。
いさぎよさとあきらめの入り混じった、
見方によっては崇高な生き方‥と、信じたいし、実際にそうとも思うが。
まぁ、毎日懸命に生きている人たちからしたら、
"怠惰""緩慢"‥果ては"ならず者"などというレッテルをはられる可能性も否めない生き方である。
ただ。
毎日懸命に生きている人たちの"あこがれ"になる可能性は高い。
だからこの"その日暮らし体験"は、
なかなかに人気が出ると思うのだ。


朝昼晩の食事は、
体験者が用意することはなく、
食べた後の食器類も皆、
体験者が片付ける必要はない。
洗濯や掃除などの家事も不用。
目指すのは、
"その日暮らし"
なのだから。


仕事のことも。
家族のことも。
自分のことですらも。
考えなくていいのが"その日暮らし"。


だから"その日暮らし"は、
風呂に入り、
清潔な下着を身につけ、
自分の気に入りもしくは自分を良く見せるための服を着て、
化粧をし、
髪をとかすことを習慣というか、
"業"
としているであろう我々女性には、
遠いライフスタイルなのである。


そして吾輩は思うのだ‥
この体験に参加する人は皆、
寝て過ごすことはしないのではないか‥?と。


"しっかりだら〜んと生きる"ということを、
"しようと思わなければできない"と考えているからこそ、
寝て過ごすなんていう、
コンセプトからズレたことはしないと思うのだ。


それに自由の中に我慢があることも忘れてはならない。
その日、
マンダリンオリエンタルで広東料理を食べたいと思っても、
"その日暮らし"は無限に金を使える生活ではないため、

いくら体験者がアメックスのブラックを持っていようがそれはできなくなる。
また、
支給される日々の衣類はビジホの室内着レベルである。
ドレスコードのある食事処はもちろんのこと、
デパートにスタバ‥
チェーンの牛丼店にすらも入れない。
いちおう、
"その日暮らし体験"を提供する施設内には、
おにぎりや缶ビールなどを扱う売店がある。
そこで一日千円支給される小遣いを使うことができるが、
三日間使わずに貯めて、
三千円の少し美味しい白ワインを買うのも良いし、
寿司のデリバリーサービスを利用してもいい。


(‥旅行と何が違うんだ?)
と問われると、
"着の身着のまま参加できる"ということがあげられるが‥
それだと、
吾輩が是非とも利用していただきたい女性陣にはハードルが高くなってしまう。
とりあえず、
来場時に着てきた衣類は、
退場時にはクリーニング済みの状態で受け取ることができ、
それに着替えて帰ることができるというシステムは導入するつもりだ‥
って、吾輩は何の話をしているのだ?

 

 


※次回は7/17に上げます