日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

恵比寿にあるたい焼き屋さんの話

この頃、
誰も聞いちゃいないが、
バウムクーヘン好きが高じて
(吾輩は"バウム狂"である!)
と、声高に叫んできたものの‥
内心
(どれくらい詳しければ、ソレを好きと言っていいのだろう?)
と思うところもあり、
そんなことを言ったら、
誰も彼も好きだなんて言えなくなってしまうだろうから、
"昔から好き"でも
"ソレに似たものに比べると、わりと好きなほう"でも


"なんとなく好き"

 

なら好きと言っていいのではなかろうか‥
と、思った。


"自分でもよくわからないが特別に区分されそう"なら、
好きで良いような気がする。


そんな吾輩の、
さまざまな度合いの"好き"の中に、
"たい焼き"
というものがある。
今川焼きも嫌いではないが、
その5倍、
たい焼きのほうが好きである。
最寄駅にチェーンのたい焼き屋がある今の住まいに越してからは、
より好きになったような気がする。


それから、以前同僚の同世代女性と話していたことになるのだが‥
たい焼きは出来立てをその場で食べるほうがうまいが、
今川焼きに限っては、
持ち帰って、
皮がふにゃっとなったくらいのほうが、
なぜかおいしい。
あれは生地の違いなのか‥
はたまた、
たい焼きが鉄板で焼くのに対し、
今川焼きは銅板で焼くので、
その焼く機械の素材の違いなのか‥
同僚の女性も
「よくわからないですね‥」
と言っており、吾輩も
「よくわからんね‥」
と、謎の同意見を交わしていた。
もちろん、
時間の経ったたい焼きが好きだという人も居るだろうし、
出来立ての今川焼きが好きだという人も居るはずである。
多くの好みは科学的根拠がないのかもしれないが、
吾輩的には"つぶあんvsこしあん"くらいの戦(いくさ)が起きてもおかしくないとも思っている。
ただ、真夏に火傷するくらい熱いたい焼きを食べるのは御免である。
真冬に冷めたたい焼きを渡されても、
別になんとも思わないのだが。
真夏のそれはやたら損した気持ちになる。
ちなみにこれは、
単に吾輩の心が狭いからそう思うだけの話である。


そんで。
初夏のこの頃。
珍しく恵比寿に用事があったので、夫に
「恵比寿行くならさー‥前々から気になってたたい焼き屋さんがあるんだけどー‥行っていい?」
と言い、
念願叶って恵比寿のたい焼き屋【ひいらぎ】に行けることとなった。


小雨の降りしきる中、
正午頃に到着した我々は、
いそいそと傘をたたみ、
たい焼きを一尾、注文した。
甘いものが得意でない夫は、
しばし待ての姿勢。
きちんとしたたい焼き屋さんなので、
あずき以外はやっていない模様であった。
その派生系で、
ソフトクリームと一緒に食べる夏季限定の"たい焼きソフト"なるものはあったが、
カスタードクリームや、
ハムチーズだののネタ系はやっていなかった。


雨のためか、
我々の他にお客さんは一組だけで、
途中、
となりの中華料理店から出てきた男女が、
さらっと買って、
食べながら駅の方向に向かっていった。
我々が帰るタイミングで、
"雰囲気グルメ"なおじさんが、
自分のぶんだけを買ってその場で食べていた。
んでもまぁ、、、
雨でもこんだけお客さんが来てるのなら、
人気店と呼べるであろう。


ほどよい熱さのたい焼きを受け取り、
吾輩もさっそく食べてみた。


(むむっ!?これはっ‥!!!!!)


吾輩史上ナンバーワンたい焼きである。
過度に期待していなかったためか、
この急な出会いにびっくらこいてしまった。

 

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まず、はじめの一口であずきの塩味を感じる。
そして二口目で砂糖をギリギリにまでおさえた、上品な甘さを感じる。
三口目でふっくらと炊いた豆の食感。
四口目には、甘いものですぐに胸焼けをおこす吾輩は
(なぜに余裕で食える!?)
と自問自答。
尻尾にさしかかったところで、
待ての姿勢をとっていた夫に一口あげ‥
「おっ!あずきが甘くないね!‥うん。おいしいわ!」
最後の一口を頬張りながら、
(今度いつ来れるんだろう‥(涙))
と悲しみに暮れることとなった。


あまりにも急においしいものに出会うと、
人間もいろいろとバグるのであろう。


おじゃる丸が現代で見つけた、
やんごとない甘さの、
"プリン"という名のスイーツを。
大好きな親にも牛にも食べさせたいと言っていた気持ち‥
37歳となった今ならわかる‥おじゃあ!

 

 


※次回は7/10に上げます