日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

出汁の話

昆布と鰹節で出汁をとったことがなく、36年と三ヶ月ちょっとを生きてしまったわけだが。
今、吾輩の実妹が食品系の商社に勤めているとかで、
取引先からもらった
かつお
厚く削った鰹節やらの
"いろんな鰹節"
を大量に横流ししてもらった関係で、
齢(よわい)36にしてようやく出汁をとるということを体験している。


実は吾輩、あまりカツオ出汁が得意ではない。
むしろ"少し苦手"と表現したほうが、正しいようにも思う。
味噌汁は長年、煮干しで出汁をとっていた。
あの煮干し特有のワイルドな香りは、
吾輩にとってご馳走の香りなのである。


カツオは少しツンとした上品な香りがする。
エッセンシャルオイルでいうジャスミンネロリのように、他の香りよりも高価で、深いと思えば軽く、はかない香りの分類である。


この冬、初めて長崎に旅行に行ったのだが、
アゴ出汁が有名な土地だけに、
まあ!
まあ!!
どの汁物も
うめえのなんのって!!!
うどんと吸い物、味噌汁と、どれをとっても関東のものとは違っていた。


一般的に"煮干し"と呼ばれているものは、イワシと認識されているように思うが、
アゴの原料となるトビウオだって、煮て干しているのだから、実は煮干しなのである。
ちなみに吾輩は、寿司はイクラカズノコよりも断然とびっこが好きだ。
とびっこはトビウオの卵である。
磯野家にはトビウオさんはいなかったように思うが‥
イワシさんも
キビナゴさんも
サバさんも
アジさんも
(居なかったような‥?)
磯野家の出汁はカツオに限るのであろう。
猫の名前とてニボシではない‥
タマという猫らしい名前だ。


また、長崎のスーパーで
アゴ出汁のうどん汁の素(これまた素朴なパッケージでかわいい)を手に入れたのだが、
おいしいのともったいないのとで、
なかなか使えずにいる。
もう長崎のアンテナショップにでも行って、
ストックを買っておいたほうがいいような気さえする。
全国どこにでもおいしいものは存在するが、
本州最北の地の出身である吾輩は、
九州に対して、
何か特別な"あこがれのようなもの"があるのかもしれない。
異なる文化が多く、
外国のように思えるからなのだろうか?


そんなわけでここ最近の吾輩は、出汁のことばかりを考えている。休みの日には昆布と鰹節で出汁をとりまくり、その出来に一喜一憂している。
最初はどれくらいの水の量に、どれくらいの昆布や鰹節を入れると、どれくらいの濃さの出汁がとれるのかがわからなかった。
今はそれがなんとなくわかってきたような、わかっていないような‥


そして挑戦しはじめた頃からずっと、
吾輩には疑問がある。


先に昆布から出汁をとるわけだが、
それを取り出す際、
毎度
(こやつ(※昆布)の旨味は本当に出切った状態なのか‥?)
と思う。
菜箸でつまみ、
一旦、小皿にのせ‥
湯上がりの昆布をあらゆる角度から凝視すると、
なんとなく立派な雰囲気があって、
(おぬしはまだ頑張れるのではないのかえ?)
と思ってしまう。
これは多分、
吾輩がエコとケチの間に居るからなのであろう。


それを先日、寄せ鍋を作る際に再利用したところ、
不確かだが、
寄せ鍋としての出汁は出ていたような、そうでないような。
醤油やみりんなどで味付けをする関係で、
昆布にはそれらの味がはいり、
なんともマイウーな昆布の煮物になっていた。
おでんの昆布も好物な吾輩は、
はむはむと全ての出汁用昆布を食ってしまった。


後日、Google先生に尋ねたところ、
出汁には一番と二番があり、
吾輩が凝視していた昆布は再利用できるのだそうな。
一番出汁と二番出汁という言葉は知っていたものの、
なんのこっちゃさっぱりであった。
湯に濡れてびっちょびちょになった鰹節ですらも使えるらしい。


とはいえ、もう出汁がでない状態なのだとしたら、みどり色になるとかして、
昆布にはもう少し、わかりやすいサインを出してもらいたいぞえ。

 

 


※次回は3/7に上げます