日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

あるとんかつ店の話

昨年11月中旬。ミシュランガイドの2023年東京版が発表され、ミーハーな吾輩はビブグルマンというコスパ最強のレストランや、
自分たちの生活水準からギリ行けそうなひとつ星のレストランなどを検索していた。


ビブグルマンで多く選ばれている料理は、
蕎麦・ラーメン・とんかつあたりで、
この頃、夫と
『老舗とかのおいしいとんかつが食べたいねぇ〜』
と、言っていたので、
とんかつの店を中心にあさっていた。


やはりとんかつと言えば、
上野などの東の東京に多く、
我々の住まいからだと
(絶妙に遠いのよねぇ‥)
お金と体力の他に、時間とさらに気合いが必要となると、
最寄駅の"さぼてん"でやや高めのヒレかつをテイクアウトして、
ゆっくり自宅で食べるほうが良いような気がしてくる。


長いコロナ禍によって自分の心に怠惰の花が咲いているのだろうか‥
"どげんとせんといかん"のか。
それも立派な思考ととらえるべきか。


いや‥どっちでもいいのであろうから、
いつか気が向いた時に、
東の東京にとんかつを食いに行くことにしよう。


そんなことを考えながら、
ビブグルマンをあさっていると、
比較的、自宅から近いところ‥
それは自由が丘になるのだが、
一軒、おいしそうなとんかつ屋を見つけた。


わりと新しめの店のようで、
食べログの口コミも30件ちょっと。
そこでの写真を見る限りでは、
(おいしそうやんけ〜!)
なかなかにおいしそうな見た目に加え、
値段帯も我々夫婦には払えそうな範囲。
ロースとヒレを扱う、オーソドックスなとんかつ屋のようであった。


今後の昼食候補にするべく、
グーグルマップでスター(☆)をつけようとアプリを起動させ、
店名を検索した。


グーグルマップでもいくつか口コミがされてあり、
その一番上に表示された口コミが、
「チキンも柔らかくて美味しいけど、全部に共通するのか、ふわふわのパン粉を使っているのか、衣が多すぎで食べてて油分で気持ち悪くなる‥。衣さっくりが好きな人には良いかも。赤だしは美味しかったです」
というものであった。


そしてその口コミに、店主からの返信があり、
「御来店いただき、ありがとうございました。私が、ザクザク系のトンカツが大好物で、そのため粗めのパン粉を使用しておりますので、ご了承くださいませ」
とあった。


吾輩は
("衣さっくり"じゃないとんかつって‥洋食屋のカニクリームコロッケみたく、細かいパン粉のとんかつのことなんじゃろか‥?)
と、ふぬふぬと考えながら、
昔、妹につれていってもらった、六本木の"イマカツ"というとんかつ屋のことを思い出していた。
この世のとんかつを網羅している訳ではないので、
なんとも言えぬが。
ただ純粋に。
吾輩はこの店主の返信に大変好感が持てたのである。
こういう言葉で説明する必要のない、
フィーリングなるものを。
2023年は大事にしていこうと思う。
正義とか。
平等とか。
そんなことは抜きにして。
なんとなく信じたいことがあれば、
なんとなく信じてみたい‥
吾輩は今、そんなフザケタ年頃なのである。

 

 


※次回は1/10に上げます