日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

【かつ吉】@渋谷

少し前に二子玉川を散策していた時。
今流行りの“高級食パン専門店”なるお店を見つけました。
その名も【高級食パン専門店 あずき】。
あずきを練りこんだ食パンが看板商品のようで、
他にはあずきなしのプレーンと抹茶生地にあずきを練りこんだものがあるのだそうな。


【高級食パン専門店 あずき】の看板商品“AZUKI食パン”は、
2スライス税込¥500とのこと。
幸運なことにその日は誰も並んでおらず、
すぐにでも買うことが可能。


皆さまならこの高級食パン。
お試しになりますか?


ちなみに1.5斤で¥1200、
1スライスは¥250とのこと。
ミーハーな私がこれを買ったのか、それとも買わなかったのかは、
この話の最後にしたいかと思います。


今日はそんな“高級”な夕飯の話。
長い前置きがいつか料亭や旅館の食前酒ばりに趣深いものに
(なるのでは?)
と信じている内は、
すいやせん、
続けさせていただきそうろう。

 


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いつか行こうと思いつつ、
数カ月の時が過ぎてしまいました。
それほど“ひとりの食事代にしては高額”という認識があり、
なかなか足を運べずにいたのです。
とは言っても、
(ここ数回のカフェ飯と大差なかろう!)
ということに気づき、
“なんとなく季節に合う”
という、
なんとも情けない理由から行くことを決意したのです。


“高級”な飯と言えば。
寿司。
天ぷら。
うなぎ。
あとは和牛などでしょうか?
それらに比べると、
比較的安価な飯ですが、
“とんかつ”
とて。
良いところのものは良い値段だったりします。


ウィキペディア先生は、
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『豚カツ(とんかつ)は、厚みのある豚のロースやヒレのスライス肉を、小麦粉・溶き卵・パン粉をまとわせて食用油で揚げた料理である。
表記は、「とんかつ」・「とんカツ」・「トンカツ」・「豚カツ」など様々である。単に「カツ」と書かれることもある。カツはカツレツの略である。
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とおっしゃっていましたが、
私は“とんかつ”という表記が
(一番“豚カツ”らしいがな!)
と思います。
知らぬ存ぜぬ、
何処吹く風といった“とんかつ”氏。
“とんかつ”に、
なんともいえない脱力感を感じてしまうのは、
私だけでしょうか?

 


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渋谷駅の東口を出て、
渋谷ストリームの反対側の道沿いに位置するのが、
今宵の晩餐会場、
【かつ吉 渋谷店(カツキチ シブヤテン)】
です。


食べログでは2017年2018年と、
2年連続で百名店に選ばれています。


湿り気を帯びた風をきり、
(だはー、ビール‥ビールが飲みてぇーだ‥!)
と空きっ腹に酒を入れるという、
危ない思考を制御しつつ、
まずは店構えをチェック。

 

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“冷やしかつ丼”とかいう、
“かつ道”(※“カツドウ”と読む)を極めし者たちのメニューには目もくれず、
私は地下の入口に続く階段を降りてゆきました。
(あたい。実はかつ丼が苦手でして‥)
あと30年したら、
こういう“乙”なメニューにもチャレンジできるのではないかと思っておりやす。


「いらっしゃいませ、一名様ですね。こちらへどうぞ」
奥のカウンター席は初老の男性がひとりだけ。
テーブル席やお座敷席は早めの宴会客やグループ客で埋められていました。
(2年連チャンで百名店に選ばれた店だもんなぁ、そらぁ人気だなぁ、)
カウンター席はかなり落ち着くつくりになっていて、
私は席に着くなりあらかじめ置かれていたメニューを開きました。

 

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“とんかつ”は断然
(ひれ派!!!!!)
なので、迷うことなくひれかつのメニューを探します。
(けどねぇ、あたいねぇ‥)
そう‥
“とんかつ”といえばの“あのお方”‥
(クリームコロッケがめっちゃ好きやねん!!!)
ええ。
そうなのです。
やしきたかじんさんの“やっぱ好きやねん”が名曲であるように、
とんかつ屋さんのクリームコロッケもまた名品。
もはやかにでもえびでもどうでも良くて、
(クリームの洗礼を我にぃぃぃ‥!)
割ってトロっとしたものが吹き出りゃそれでいいのです。


なのでとんかつ屋さんに行くと、
大抵ミックスフライ定食なるものを頼むわたくし。
(こちらもございますでしょうか、クリームコロッケ‥泣)
懇願気味にページをめくると‥

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(にょほー!ありましたよー、“盛合せ定食”‥その名も“花鳥風月”!)
迷うことなくひれかつとかにクリームコロッケの“鳥”を注文しました。

 


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注文後。
お箸と共に置かれていた紙おしぼりの袋をやぶき、
八つに畳まれたソレを広げてふきふき。
たっぷりとした分厚い紙おしぼりに感動し、
何度も面をかえてはふきふき。
ふきふきに飽きはじめていた頃、
最初の2品が届けられました。

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(ほう、2種類ものお新香‥!いやはや贅沢!)
どちらも自家製らしく、
もやしの方は

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(ナムルみたいな味付けかしら?)

と思いきや、
酸味のきいたサラダのようでもあり、
ピクルスを彷彿とする酢漬けのようでもありました。
さっぱりとしていて口直しにもうってつけ。
だいこんの方はというと、

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べったら漬けのようなほのかな甘味があり、
(うへー、何枚でも食べられるわー、)
こちらも箸休めにちょうどいい味付けでした。
「おかわりができますので、ご希望でしたらお申し付けください」


ちょぼちょぼと箸でつまんでいると、
中くらいのサラダボウルに入った千切りキャベツが運ばれてきました。

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一緒に置かれた小さなポットには黄色いソースのようなものが入っています。
これが何なのかわからなかった私は
(くんくんくん‥むむっ!)
マヨネーズと思しきそのソースを
(ひとまずキャベツにかけてみっか!)
と、小皿にとったキャベツにペチョリ。
(ああ‥‥かにクリームコロッケにかけるタルタルソースね‥‥)
かけて食べるまでわからなかったという己の鈍臭さにガッカリし、
目の前に並べてあったドレッシングに目をやりました。

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これから来られる方々が揚げ物なので、
サッパリ系であろう“ゆず醤油ドレッシング”をチョイス。
押し寄せる醤油の塩味に強いゆずの香り。
(あぁ〜サッパリサッパリぃ〜!)
おそらくこのネタを知っている方は昭和生まれでしょう。


お新香も2種類あって。
千切りキャベツはかなりの量。
それでいて、
「どれもおかわりができますので、おっしゃってください」
きちんと胃袋と相談しないと後悔しそうな前菜の内容。
私は腹五分でメインを待つことにしました。

 


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「花鳥風月の“鳥”ですね。こちらは青じその混ぜごはん。こちらが赤出汁のお味噌汁となっております。ご飯とお味噌汁はおかわりができます。ご希望でしたらお呼びください‥」

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(わはははは!ついに来ましたね、ひれかつくん!それにかにクリームのお嬢さんっ!)
生パン粉と思しきジャミジャミの衣!
揚げたてアツアツの香ばしい香り!
さっそくひれかつの方からいただいてみます。

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ザクッ‥
ジャクジャクッ‥!


(いいですねぇ〜‥やはらかなる食感。肉の繊維からあふれ出るあまい肉汁。ザックザクの衣。)
口溶けのよいひれ肉に酔いしれ、
この豚の香りを全身で感じたいがために口呼吸をするところでした。


(むまーーー!米、米ぇぇぇ!!!)
新米の時期なんかはおかずなしで白米をかっこむくらいに白米LOVERなわたくしめ。
が、しかし。
先程も店員さんが申されていましたね。
そう、“青じその混ぜごはん”‥!
実はこちらのお店。
ご飯は白米と青じその混ぜごはんの2種類から選ぶことができます。


いつもなら白米一択なのですが、
この“青じその混ぜごはん”が非常に‥ええ、非常に!気になりましてん‥!
注文時は
(どうせおかわりするんだから、一杯目で混ぜごはんにして、二杯目に白米にすりゃいっか!)
と、高をくくっていたものの。
例の“華麗なる前菜一族”のおかげで
(おかわりできないかもしらんー‥!号泣)
案の定、味付きご飯を掃除機のごとく吸い込んでいると、
(ウップ‥‥‥ダメだ‥もう米は入らん‥)


青じそが爽やかに香る混ぜごはんは、
揚げ物に合うばかりかもちろん単品でもうまかったです。
意外と薄味だったので、
やはり揚げ物と一緒に食すと

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(まいまいうー!)


そしてお待ちかねのかにクリームのお嬢さん。
箸で衣をつねるようにすると、
中からはブルブルのクリームが。

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半分に割った片方を大きな口でバクリ!
(ああ、最高。火傷しないくらいの熱さなんだぁ‥これは素晴らしいなぁ‥プロだわぁ‥)
まろやかでクリーミィ。
薄味なところもポイントが高いです。


(じゃぁ、赤出汁の味噌汁もすすりましょか‥)

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実は私。
赤出汁が結構苦手でして。
なめこのおそらく美味しい味噌汁だったのですが、
やはり全部を飲むことができず、
少しだけのこしてしまいました。
すみません!
今度伺う時にはあらかじめ味噌汁を遠慮して注文します!


また、小皿についてきたからしをひれかつにぬったくって食べたところ‥
(ギャハー!これは痛い!)
かちかち山のたぬきの気持ちがわかったような、
わかっていないような。
(※あれは唐辛子だから違います)
本物のからしは加減しながらつけないとですね。

 


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(プハー!食ったぁー!)
と満腹感に酔いしれていると、
人肌程度に温められたほうじ茶が出てきました。
この食後のほうじ茶。
(大好きなんですよねぇ‥しみじみ)
和食の〆のほうじ茶はとても幸せな気持ちになりますね。


今宵も渋谷というアマゾンに感謝。

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こちらこそ、ありがとうございます、【かつ吉】さん!

 

そして例のクイズですよ、あのくだらないクイズ。

私が買うわけないじゃないですか、貴族じゃないんだから。
貴族だったら?
買うに決まってるじゃないですか、貴族なんだから。