日々のこと

昭和61年生まれの既婚子なしの女が、思ったことをだらだらと話すブログです。

カフェと夫婦(仮)の話

先週の土曜の朝イチ、夫とずいぶんとオシャレなカフェに朝ごはんを食べに行った。


前から行ってみたかったのだが、
なぜか営業時間が早朝7時から13時までという謎の時間帯で、
なかなかタイミングを合わせることができないでいた。
行く前の日に調べたところ、
なにやら市場の中にあるカフェのようで、
その為、早朝からお昼間までの営業ということであった。


休日ではあるが気合いを入れて早起きし、
グーグーペコペコ
のお腹を携えて例のカフェに出向く。


途中、
端という端をいっぺんにつまんだような顔の猫に会った。
(中華まんのてっぺんのようじゃな‥)
放し飼いの猫なのか、
茶トラのそやつは、ツヤツヤとした毛並とツヤツヤとした脂肪を蓄えていた。
猫に愛想なんてものを求めちゃならんのだろうが、
この猫は愛想の観念すらないようで、
"肉まんのてっぺん顔"のまま、
無邪気に
「猫ちゃぁ〜ん!」
と、話しかけつづける夫を、
眺めていたんだか、
無視していたんだか‥
吾輩には後者のように感じられた。


そんな微笑ましい時間を過ごし、
ようやく例のオシャレなカフェにたどり着く。
予想外と言ってはカフェに失礼だが、
狭くも広くもない店内は、
どのテーブルもお客さんで埋まっていた。
店の外に一組の待機客がいたので、
我々もその方々の後ろに並ぶ。


打ちっぱなしのコンクリートに白い塗装を施した店内は、
1階がカフェで、
2階はギャラリーになっているのだそう。
待機中に、
おもむろに通りすがった兄ちゃんが言っていたのだと、
夫に教えてもらった。
「ここ、"べらぼうにうんまい"んだってさ」
兄ちゃんはそんなことも言っていたようだが、
夫曰く、
常連ではなさそうとのこと。
たしかにこんなにオシャレなカフェに行ったことがあるという経験には、
べらぼうの価値がある。


20分ほど待つと、
店内に居たお客さんが一組、
また一組と席を立ち、
持ち帰り用のケーキを選別した後に、
会計を済ませていた。


「次のかたどうぞー」
と、言われたため、
我々も入店し、
カフェの名物であるサンドイッチを注文。
今日のサンドイッチはツナメルトとクロックムッシュなのだそう。
それにコーヒーを二つ付け、
「真ん中の白いテーブル席にお座りくださいー」
と言われたので、
真ん中の白いテーブル席に着席した。


はすむかいの円卓テーブルには、
少し年配のご夫婦?
が座られ、
市場の中ということもあり、
表参道や渋谷のオシャレなカフェのように、
オシャレな若者だけでないということに、
居心地の良さを感じた。
オシャレな若者が苦手なわけではない‥
ただ、歳をめした方々が選ぶものは、
そうしたことに精通した、していないに関わらず、
"なんかいい"
のである。
よって年配のかたが寄り付くこのカフェも
"なんかいい"
のだ。


注文したサンドイッチは小ぶりで、
サンドした中身がこぼれにくく、
大変美味であった。


例のはすむかいのご夫婦(仮)は、
旦那さん(仮)がサンドイッチ、
奥さん(仮)がヴィクトリアサンドイッチケーキを注文していたようで、
奥さん(仮)はカフェラテを飲みながら、

小鳥のようにケーキをつついていた。
大変小柄な奥さん(仮)は、
もう食べられないのか、
二口も食べたかわからないケーキを、
旦那さん(仮)に寄越し、
ずんぐりとした旦那さん(仮)はそれをもっしゃもっしゃと食べきったようだった。


そこになにか真実めいたもの感じた訳ではないが。


(だから我が夫も太ってきたのか‥)
と、思い。


自分が食べたいがために買ってきたケーキの半分以上を夫に譲渡‥
いや、無理くり食わせている自分の姿が重なってみえた。


だからきっと、
そのご年配の男女は夫婦だと思った。

 

 


※次回は11/15にあげます