"箱入り娘"や"箱入り息子"という言葉がある。
私はこの言葉がとても好きで、
我が夫もまた、
このたぐいの人間だ。
もちろん私は箱になんか入っていない。
誰がどう見たって、
その言葉を私に使うことはない。
強いていうのなら、私は
"オカモチ"に入れられて、
ラップから汁をこぼさずに生きのびた、
たくましい中華そばってとこ。
だから私は"箱入り◯◯"と呼ばれる方々の気持ちがわからない。
むしろ品があってうらやましいとすら思う。
まぁ、冗談の通じない人には使えない言葉だろうし、
マジでそう思う人には、面と向かっては使えない。
だから言うことも言われることもそう多くはないのかもしれない。
私はしばしば、夫に
『あなたが入っている箱は、化粧箱なんてもんじゃないの。
高級な手延べ素麺がはいってる桐箱よ。』
と言う。
夫は
『手延べ素麺、おいしいよ』
と言い、
ろくにツッコミもしない。
"誰がやね〜ん!"すらも言わないのが桐箱。
"誰が揖保乃糸やね〜ん!"くらい言う人は化粧箱。
ちなみに夫はひとりっこである。
私はなんだか、
ここ最近使われている
"マスク美人"
という言葉に似ているような気がした。
自分で言うのもアレだが。
私はソレに分類される。
だから私は"箱入り◯◯"と呼ばれる方々の気持ちがわかるようになった。
残念である。
※次回は12/28にあげます