今年の3月。
ナデシコが春の花であることを知った。
歳を重ねるということは、
(花の名前を知るということなんだなぁ...)
と思っていたのだが、
今日久しぶりに読み返した、
向田邦子さんの短編集"思い出トランプ"に収録されている
"花の名前"
というタイトルの話の中で、
花の名前も、
魚の名前も、
野菜の名前ですらも知り尽くしているという、
妻であり母であり女性である主人公が、
「あたし、馬鹿で有名なんですよ」
と、無知をほのめかすバーのママに旦那をとられていたので、
花の名前を知ることに対してなのか、
歳をとることに対してなのかはわからないが、
なんとなく、
わずかに、
不安というか、
絶望というか、
そのたぐいの感情をいだいたのは、
嘘ではないが、
(人生には意味も答えもないんだろうなぁ...)
ってのが、
今んところの感想である。
※次回は7/27にあげます